今回は、EXCEL(エクセル)を無料で使う方法を紹介します。
仕事や学校、家計管理などでExcelを使いたいけれど、高額なソフトを購入するのは難しいと考えている方も多いかと思います。
この記事では、2025年7月時点の情報として、無料でExcelを使うための方法と、それぞれの特徴や制限事項について解説します。
Excelを無料で使う3つの主な方法
Excelを無料で使用する方法は主に3つあります。それぞれの特徴を理解して、用途に合った方法を選びましょう。
- Excel for the web(Web版Excel)を使う
- Microsoft 365の1か月無料体験版を利用する
- スマホ・タブレット用のExcelアプリを使う
これらの方法はいずれもMicrosoftが公式に提供しているサービスなので、安心して利用できます。
Excel for the web(Web版Excel)とは
Excel for the web(Excel Online)は、ブラウザ上で動作するExcelのWeb版です。Microsoftアカウントがあれば、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続できる環境があれば無料で利用できます。
Excel for the webの利用方法
Excel for the webを使うには、次の手順で操作します。
- Microsoftアカウントを用意する(持っていない場合は新規作成)
- ブラウザで「Office.com」にアクセスする
- Microsoftアカウントでサインインする
- 画面左側に表示されるアプリ一覧から「Excel」を選択する
- 「新しい空白のブック」をクリックして新規作成、または既存のファイルを開く
Web版のExcelでは、基本的な表計算機能やグラフ作成、関数の使用など、一般的な作業のほとんどを行うことができます。また、OneDriveと連携しているため、作業内容は自動で保存され、どこからでもアクセスできる点も便利です。
Excel for the webの主な機能と制限
Web版Excelでは、デスクトップ版と比較していくつかの制限があります。主な機能と制限は以下の通りです。
利用できる主な機能:
- 基本的なデータ入力と編集
- 一般的な関数の使用(SUM、AVERAGE、IFなど)
- 基本的なグラフ作成
- 表の書式設定
- リアルタイムでの共同編集
- 自動保存機能
- ピボットテーブルの基本機能
- 条件付き書式の基本機能
制限されている主な機能:
- マクロ(VBA)の作成・実行
- 一部の高度なピボットテーブル機能
- 一部の高度なグラフ機能(3Dグラフなど)
- データ分析ツール
- 外部データソースとの接続
- 一部のアドイン機能
基本的なデータ処理や計算、簡単なグラフ作成などであれば、Web版でも十分対応できます。ただし、業務で使用する高度な分析や自動化が必要な場合は、デスクトップ版の機能が必要になる場合があります。
Microsoft 365の1か月無料体験版を利用する
Microsoft 365(旧Office 365)では、1か月間の無料体験版を提供しています。この方法を利用すれば、Excel、Word、PowerPointなどのOfficeアプリをフル機能で使うことができます。
Microsoft 365無料体験版の利用方法
Microsoft 365の無料体験版を利用するには、以下の手順で進めます。
- Microsoft 365の公式サイトにアクセスする
- 「無料で試す」または「1か月間無料でお試しください」をクリック
- Microsoftアカウントでサインイン(アカウントがない場合は作成)
- 支払い情報を入力する(無料期間中に解約すれば料金は発生しません)
- Office製品をダウンロードしてインストール
無料体験版では、Microsoft 365 Personalの全機能を1か月間使用できます。この間は通常のExcelと同じように、すべての機能を制限なく利用することが可能です。
注意点
Microsoft 365の無料体験には、いくつか注意点があります。
- 体験期間は1か月(30日間)のみで、期間終了後は自動的に有料プランに移行します
- 継続利用を希望しない場合は、期間終了前に必ず解約手続きを行う必要があります
- 無料体験の利用は、1つのMicrosoftアカウントにつき1回限りです
- クレジットカードなどの支払い情報の登録が必要です
一時的にフル機能のExcelが必要な場合や、購入前に試してみたい場合におすすめの方法です。ただし、継続的に利用したい場合は、有料プランへの移行か、他の無料オプションを検討する必要があります。
スマホ・タブレット用のExcelアプリを利用する
スマートフォンやタブレットでExcelを使いたい場合、専用のモバイルアプリを利用するのがおすすめです。iOSとAndroidの両方で無料のExcelアプリが提供されています。
モバイルアプリの特徴と制限
モバイルデバイス向けのExcelアプリには、以下のような特徴と制限があります。
利用できる主な機能:
- 基本的なデータ入力と編集
- 一般的な関数の使用
- シンプルなグラフ作成
- 基本的な書式設定
- OneDriveとの連携による自動保存
制限事項:
- 画面サイズの制約によるユーザーインターフェースの違い
- 一部の高度な機能が利用できない
- 10.1インチを超えるタブレットでは閲覧のみが可能で、編集には有料のMicrosoft 365サブスクリプションが必要
- 複雑なスプレッドシートの操作に向かない場合がある
モバイルアプリのダウンロード方法
Excelのモバイルアプリをダウンロードするには、以下の手順で行います。
- iOS端末の場合はApp Store、Android端末の場合はGoogle Playストアを開く
- 検索バーに「Microsoft Excel」と入力して検索
- 公式のMicrosoft Excelアプリを見つけてダウンロード
- アプリを開き、Microsoftアカウントでサインイン
モバイルアプリは、外出先でのデータ確認や簡単な編集作業に適しています。複雑な作業は難しい場合もありますが、基本的な機能は十分に利用できるでしょう。
無料版と有料版の比較
無料版と有料版のExcelには、機能面やサポート面でいくつかの違いがあります。ここでは、それぞれの特徴を比較します。
価格と利用期間
無料版:
- Excel for the web:無期限で無料
- Microsoft 365体験版:1か月間無料
- モバイルアプリ:基本機能は無料(一部制限あり)
有料版(2025年7月現在の価格、税込):
- Microsoft 365 Personal:21,300円/年(年契約)か2,130円/月(月契約)
- Office Home & Business 2024(永続版):43,980円
- Office Home 2024(永続版):34,480円
機能面の比較
機能 | Excel for the web | Microsoft 365 | モバイルアプリ |
---|---|---|---|
基本的な表計算 | 〇 | 〇 | 〇 |
一般的な関数 | 〇 | 〇 | 〇 |
基本的なグラフ作成 | 〇 | 〇 | 〇 |
マクロ(VBA) | × | 〇 | × |
高度なデータ分析 | △(制限あり) | 〇 | △(制限あり) |
オフライン使用 | × | 〇 | △(一部可能) |
自動保存 | 〇 | 〇 | 〇 |
共同編集 | 〇 | 〇 | 〇 |
どの方法が自分に合っているか
利用シーンに合わせて、最適なExcelの使用方法を選びましょう。
- Excel for the webがおすすめな人:
- 基本的な表計算や簡単なグラフ作成が主な用途の方
- 複数人での共同編集が必要な方
- どこからでもアクセスしたい方
- 無料で長期的に使いたい方
- Microsoft 365体験版がおすすめな人:
- 一時的にフル機能のExcelが必要な方
- 購入前に全機能を試してみたい方
- マクロなどの高度な機能を利用したい方
- モバイルアプリがおすすめな人:
- 外出先でデータを確認・編集したい方
- スマートフォンやタブレットがメインデバイスの方
- シンプルな作業が中心の方
まとめ:無料でExcelを使いこなそう
この記事では、Excelを無料で使用するための3つの方法(Excel for the web、Microsoft 365体験版、モバイルアプリ)について解説しました。それぞれに特徴と制限がありますが、利用目的に合わせて選べば、無料でもExcelの機能を十分に活用できます。
特に、基本的な表計算やデータ管理、シンプルなグラフ作成などであれば、無料版でも対応可能です。一方、業務で使用する複雑な分析や自動化処理が必要な場合は、有料版の購入を検討してみてください。