食費月3万円の献立術 無理なく続く節約のコツ

去年の秋、家計簿アプリを開いて固まった。

食費、月5万3千円。

夫の手取りから家賃と光熱費を引いたら、もうほとんど残らない金額だった。小1の息子はよく食べるようになったし、3歳の娘もごはんの量が増えてきた。「子どもが大きくなったんだから仕方ない」と思おうとしたけど、通帳の数字は正直だった。

最初の失敗、食費を削りすぎた

焦った私は、とにかく食費を減らそうとした。

もやしと豆腐ばかりの食卓。お肉は週に1回。おやつは手作りか、なし。

1週間で息子が言った。

「ママ、今日もこれ?」

その一言が、思った以上に刺さった。

節約のために始めたのに、食卓の空気がどんどん暗くなっていく。娘も「おにく食べたい」と小さな声で言うようになった。

2週間で私が限界だった。疲れて夕飯を作る気力がなくなり、結局コンビニ弁当を買って帰った夜、「何やってるんだろう」と台所で泣いた。

転機はご近所のミドリさんだった

息子の同級生のお母さんで、いつも穏やかなミドリさん。ある日、学校の懇談会の帰りに「うち、食費どうしてる?」と思い切って聞いてみた。

ミドリさんはあっさり答えた。

「月3万くらいかな。でも別にケチケチしてないよ。」

信じられなかった。ミドリさんの家は4人家族で、お弁当も毎日作っている。

「コツっていうほどのものじゃないんだけど」と言いながら、ミドリさんが教えてくれたのは、すごくシンプルな3つのことだった。

買い物は週2回、決まった曜日だけ

ミドリさんは月曜と木曜だけスーパーに行く。それ以外は行かない。

「ふらっと寄ると絶対余計なもの買うから。行かないのが一番の節約。」

これは本当にそうだった。私もなんとなくスーパーに寄っては、セール品やお菓子をカゴに入れていた。「安いから」が一番お金を使う理由だったと気づいた。

献立は3パターンをローテーション

ミドリさんの献立ノートを見せてもらって驚いた。月曜は魚、火曜は丼もの、水曜は麺類、木曜は肉メイン、金曜はカレーか鍋、土日は残り物アレンジ。

「毎日ゼロから考えるのがしんどいんだよね。だからパターンを決めちゃう。」

献立を考える時間がなくなるだけで、こんなに楽になるとは思わなかった。

「かさ増し食材」を常備する

豆腐、もやし、きのこ、厚揚げ。この4つを常に冷蔵庫に入れておく。メインの肉や魚を少し減らして、かさ増し食材で量を補う。

「ハンバーグに豆腐を混ぜると、ふわふわになって子どもも喜ぶよ。」

実際にやってみたら、息子が「今日のハンバーグやわらかくておいしい」と言った。節約なのにおいしいって、最高じゃないか。

3か月後、食費は月3万2千円になった

完璧じゃない。月によっては3万5千円になることもある。でも、以前の5万円超えからは別世界だった。

何より変わったのは、食卓の空気。

「今日のごはん何?」と息子がワクワクした顔で聞いてくる。娘は「きのこスープおかわり」と自分からお椀を差し出すようになった。

無理してない。我慢もしてない。ただ、買い方と考え方を少し変えただけ。

節約で一番大事だったこと

ミドリさんが最後に言った言葉がある。

「完璧にやろうとすると続かないよ。週に1回は手抜きの日を作って。冷凍うどんでも、ふりかけごはんでもいいの。」

この言葉に何度救われたかわからない。

疲れた日は素うどんに卵を落とすだけ。それでも息子は「あったかくておいしい」と言ってくれる。

食費の節約って、我慢比べじゃない。「どうやったら続くか」を考えるほうがずっと大事だった。

もし今、食費が膨らんで焦っている人がいたら伝えたい。いきなり全部変えなくていい。買い物の回数を減らすだけで、来月にはきっと数字が変わっている。

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