初心者向けデジタルイラストの始め方と楽しく描くコツ

今回は、これからデジタルイラストを始めてみたいと考えている方へ向けて、最初の一歩を踏み出すための準備と、楽しく描き続けるためのコツについてお話しします。

SNSなどで素敵なイラストを見かけると、「自分でもこんな風に描けたらいいな」と憧れることもあるのではないでしょうか。デジタルイラストは、絵の具やキャンバスを用意する手間がなく、失敗してもすぐにやり直せるため、初心者の方でも気軽に始めやすいのが魅力です。

「絵心がないから」と諦めてしまう前に、まずはデジタルならではの便利な機能を活用して、自由に線を描く楽しさを体験してみませんか。

デジタルイラストを始めるための準備

デジタルで絵を描くためには、いくつかの道具と環境を整える必要があります。最初から高価な機材を揃える必要はなく、自分の予算や目的に合ったものを選ぶことが大切です。

自分に合った描画環境を選ぶ

デジタルイラストを描く環境は、大きく分けて「パソコン+ペンタブレット」と「タブレット端末」の2つのスタイルがあります。

  • タブレット端末(iPadなど):画面に直接描き込むことができるため、アナログに近い感覚で直感的に操作できます。持ち運びが簡単で、ソファやベッドなど好きな場所で描ける手軽さが魅力です。
  • パソコン+ペンタブレット:既にパソコンを持っている方におすすめです。板状のタブレット(板タブ)は画面を見ながら手元で描くため少し慣れが必要ですが、比較的安価で導入できます。画面に直接描ける液晶タブレット(液タブ)もあります。

お絵かきソフト(アプリ)の選び方

道具が揃ったら、次は絵を描くためのソフトウェアを選びます。無料のものから有料のプロ向けまで様々な種類がありますが、初心者の方はまず直感的に操作できるシンプルなものから始めるのがおすすめです。

  1. 無料アプリで感覚を掴む:まずは「アイビスペイント」や「メディバンペイント」などの無料アプリをダウンロードして、デジタルで線を描く感覚や、色の塗り方を試してみましょう。
  2. 機能が豊富な有料ソフト:本格的にイラストを描きたくなったら、「CLIP STUDIO
    PAINT」や「Procreate」といった定番ソフトへの移行を検討します。利用者が多いため、使い方の解説動画や記事がインターネット上に豊富にあり、つまずいた時に解決しやすいのが利点です。

デジタルならではの便利な機能を活用する

デジタルイラスト最大の強みは、失敗を恐れずに何度でもチャレンジできることです。アナログにはない便利な機能を活用して、効率よく絵を完成させていきましょう。

「レイヤー」機能を使いこなす

デジタルイラストにおいて最も重要で便利な機能が「レイヤー」です。レイヤーとは、透明なフィルムのようなもので、これを何枚も重ねて1枚の絵を完成させていきます。
例えば、「線画」を描いたレイヤーの下に、「色を塗る」ための別のレイヤーを用意します。こうすることで、色をはみ出して塗ってしまっても、線画自体が消えたり汚れたりすることがありません。パーツごとにレイヤーを細かく分けておくと、後からの修正がとても簡単になります。

「取り消し(Undo)」で何度でもやり直す

線を引く手が震えてしまったり、イメージと違う色を塗ってしまったりしても、デジタルなら「戻る」ボタン(あるいは2本指でのタップなど)ひとつで、一瞬にして前の状態に戻すことができます。
失敗を恐れる必要がないため、思い切った構図や大胆な色使いにも気軽に挑戦できるのがデジタルの良いところです。

楽しく上達するための練習のコツ

道具の使い方が分かってきても、最初から思い通りの絵を描くのは難しいものです。挫折せずに少しずつ上達していくためのヒントをご紹介します。

好きな作品の「模写」や「トレース」から始める

何も見ずに想像だけで描くのは、とても難易度が高い作業です。最初は、自分の好きなイラストレーターの作品や、お気に入りのキャラクターを真似して描いてみるのが上達の近道になります。
画像を下敷きにして線をなぞる「トレース」をすることで、プロの線の引き方やバランスの取り方を体で覚えることができます。模写やトレースをした作品を公開する場合は、著作権に配慮して「個人の練習用」として楽しむようにしましょう。

「完成させる」ことを目標にする

描いている途中で「なんだか上手くいかない」と投げ出してしまうことは、誰にでもよくあることです。しかし、どんなに納得がいかなくても、まずは最後まで色を塗って「1枚の絵として完成させる」経験を積むことが非常に重要です。
完成させることで達成感が得られますし、次に向けて「ここをもっとこうすればよかった」という具体的な改善点が見えてくるはずです。

デジタルイラストは、自分の頭の中にある世界を形にする素晴らしい趣味になります。最初は思い通りに線が引けなくても、焦らずに「描くことそのもの」を楽しみながら、あなたらしい作品を生み出してみてはいかがでしょうか。

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