今回は、Microsoft Excelを無料で利用する方法と、無料のExcel代替ソフトについて紹介します。
表計算ソフトは仕事や学校、家計管理など様々な場面で活用されています。
しかし、Microsoft Excelの有料版は個人向けパッケージでも3万円程度とコストがかかります。
そこで、無料でExcelを使う方法や優れた代替ソフトを知ることで、コストを抑えながら表計算ソフトを活用する方法を解説します。
Excelを無料で使う方法
Excelを無料で使う方法はいくつかありますが、最も一般的なのはMicrosoftが提供している「Excel for the web（Excel Online）」です。Microsoft 365 for the webでは、Webブラウザーを使ってWord、Excel、PowerPoint、OneNoteのファイルを編集し、共有できます。こちらはブラウザ上で動作するExcelで、Microsoftアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。
Excel Online（エクセルオンライン）の特徴
Excel Onlineは、Microsoftが公式に提供するクラウド版のExcelです。従来のインストール型のExcelに比べると機能は制限されるものの、同様のブックをクラウド上にて無料で作成・保存・編集・共有できます。
主な特徴は以下の通りです：
- インターネット環境があればどこからでもアクセス可能
- 複数人でのリアルタイム共同編集ができる
- 編集した内容は自動保存される
- 編集履歴が保存されるため、過去の状態に戻せる
Excel Onlineの使い方
Excel Onlineを利用するには、まずMicrosoftアカウントが必要です。以下の手順で簡単に利用を開始できます：
- Webブラウザを開き、Microsoftのアカウント作成ページにアクセスする
- 「サインイン」ボタンをクリックする
- メールアドレスとパスワードを入力して「次へ」をクリック
- セキュリティコードなどの認証手続きを完了する
- Office.comやOneDriveからExcel Onlineにアクセスする
Excel Onlineとデスクトップ版の違い
エクセルオンラインは無料でとても便利なツールですが、通常のデスクトップ版と比較して一部の機能に制約があります。主な違いは以下の通りです：
- マクロや高度な関数の制限：デスクトップ版では高度なマクロや関数を使って自動化ができますが、オンライン版では制限があります。
- グラフの種類が限定的：オンライン版も基本的なグラフは作れますが、デスクトップ版に比べて選べるグラフの種類が少ないです。
- CSVファイルの扱いに制限がある
- 図形やグラフィックの描写機能が限られている
オフラインでの利用について
Excel Onlineは基本的にオンラインでの利用を想定していますが、一部の機能はオフライン環境でも使用できます。オフライン環境のExcel Onlineでファイルを編集するには、まずオンライン時にファイルを開いておく必要があります。その後はオフラインになっても、ある程度の編集は可能です。
ただし、編集内容はその場では保存されず、次にオンラインになったときに保存されます。オンラインになる前にファイルを閉じると、編集は破棄されます。
無料のExcel代替ソフト
Excelの代わりに使える無料の表計算ソフトもいくつか存在します。それぞれ特徴があるので、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
Google スプレッドシート
Googleスプレッドシートは、Googleが提供するクラウドベースの表計算ソフトで、オンラインでのデータ管理や分析に特化しています。リアルタイムの共同編集機能により、複数のユーザーが同時にシートを編集できるため、プロジェクト管理やデータ共有がスムーズに行えます。
- Googleアカウントがあれば無料で使用可能
- リアルタイムでの共同編集が優れている
- Googleの他のサービスとの連携が容易
- Excelとの互換性あり（一部制限あり）
WPS Spreadsheets
WPS Spreadsheetは、無料で利用できる表計算ソフトで、使いやすさと豊富な機能が魅力です。直感的なインターフェースを採用し、Excelに似た操作感を提供しているため、Excelユーザーでも容易に移行できます。
- Excelに似た操作感で初心者でも使いやすい
- Microsoft Officeのファイル形式との高い互換性
- マルチシート機能が充実
- データの可視化に優れたグラフ作成機能
LibreOffice Calc
LibreOffice Calcは、Microsoft Excelと似たインターフェースを持つオープンソースの表計算ソフトです。豊富な機能を持ち、Excelのファイルも読み込んで編集することが可能です。特にデータ分析やグラフ作成に強みがあり、無料で利用できる点が魅力です。
- 完全無料のオープンソースソフトウェア
- Windows、Mac、Linuxなど複数のOSで利用可能
- 拡張機能が豊富で機能を追加できる
- Excelファイルとの互換性あり
無料版と有料版、どちらを選ぶべきか
長期的な使用やビジネスシーンでの使用を考えている場合は有料版を購入するのがおすすめです。一方で、個人で簡単な表計算やデータ管理を行う程度であれば、無料版で十分でしょう。
以下のような場合は無料版で十分です：
- 個人での簡単なデータ管理
- 基本的な計算式のみを使用する場合
- 単純なグラフや表の作成
- 複数人での共同編集が主な目的
一方、以下のような場合は有料版の購入を検討すべきです：
- マクロや高度な関数を多用する業務
- 大量のデータを扱う分析作業
- オフライン環境での安定した作業が必要
- 複雑なグラフや図形を使ったレポート作成
まとめ
Excel Onlineや無料の代替ソフトを利用することで、コストをかけずに表計算ソフトの機能を活用できます。個人の用途や簡単なビジネス利用であれば、無料版でも十分対応できるケースが多いと思われます。
ただし、より高度な機能や安定した環境が必要な場合は、有料版の導入も検討する価値があります。自分の用途や予算に合わせて、最適な選択をしてみてください。