今回は、ちょっとした家の修理や家具の組み立てを自分で行いたい初心者の方向けに、最初に揃えておきたいDIY工具について紹介します。
DIYを始めるきっかけと「工具」の壁
「緩んだドアのネジを締め直したい」「ネットで買った組み立て式の家具を綺麗に作りたい」「壁にちょっとした飾り棚を取り付けたい」など、日常生活の中で「自分でできたらいいな」と思う瞬間は意外と多くあります。
しかし、いざホームセンターの工具売り場に行ってみると、見たこともないような専門的な機械や、サイズ違いのドライバーが壁一面に並んでおり、「何を買えばいいのか分からない」と圧倒されてしまうかもしれません。
DIY(Do It Yourself)を楽しむためには、最初から立派な工具箱をいっぱいにする必要はありません。まずは「これさえあれば、家の中の簡単な作業の8割はこなせる」という基本の工具だけを揃え、必要になったら少しずつ買い足していくのが一番賢い方法です。
必ず持っておきたい「3つの基本工具」
日常生活のちょっとした困りごとを解決するために、最低限揃えておきたいのは以下の3つだけです。
- プラスドライバー(2番サイズ):家の中にあるネジのほとんどは「プラスの2番(+2)」というサイズです。これ1本と、少し小さめの「1番(+1)」があれば、家具の組み立てや電池カバーの開け閉めはほぼ完璧にこなせます。持ち手が太くて握りやすい(力が入る)ものを選ぶのがコツです。
- メジャー(巻尺):家具を置くスペースを測ったり、木材の長さを測ったりするのに必須です。初心者には、テープの幅が広くて折れ曲がりにくい「幅19mm・長さ3.5m〜5m」程度のものが一番使いやすいと言われています。
- カッターナイフ(カッター):ダンボールの開封や、壁紙のちょっとした補修などに使います。刃をしっかり固定できる「ネジロック式」や「オートロック式」のものを選ぶと安全に作業ができます。
電動工具を買うなら「電動ドライバー」から
手作業でのネジ回しに慣れてきて、カラーボックスなどの大きな家具を組み立てる機会が増えてきたら、「電動工具」の導入を検討するタイミングです。
初心者が最初に買うべき電動工具は、間違いなく「電動ドライバー(ドリルドライバー)」です。
電動ドライバーの選び方
電動ドライバーには大きく分けて2種類あります。初心者に適しているのは、回転する力だけで優しくネジを締めていく「ドリルドライバー」と呼ばれるタイプです。
- 小型で軽いものを選ぶ(3.6V〜7.2V):プロが使うような大きなものは重くて手首が疲れてしまいます。家具の組み立て程度であれば、片手で楽に持てる小型のもの(ペン型やピストル型)で十分に力が足ります。
- コードレス(充電式)が便利:コンセントの位置を気にせず、家中のどこでも作業ができるバッテリー充電式のものが圧倒的におすすめです。
※もう一つの種類である「インパクトドライバー」は、打撃(叩く力)を加えながら強力にネジを打ち込むもので、本格的に木材を組み合わせて家具を一から作るような上級者向けの工具となります。
あると便利な補助アイテム
基本の工具にプラスして、持っていると作業の効率や安全性が格段に上がるアイテムをいくつか紹介します。
「水平器(水準器)」は、棚や絵画を壁に取り付ける時に、斜めになっていないかを正確に測ることができる便利な道具です。また、「ラジオペンチ」は、手ではつまめない小さな部品を掴んだり、針金を切ったり曲げたりするのに重宝します。
そして、最も忘れてはいけないのが「安全メガネ」と「作業用手袋」です。木くずが目に入ったり、ささくれで手を怪我したりするのを防ぐため、作業中は必ず着用する習慣をつけてください。
まとめ
DIYの工具選びは、「自分がどんな作業をしたいか」から逆算して考えるのが一番の近道です。
100円ショップの工具でも十分使えるものはありますが、長く安全に使いたい「ドライバー」や「メジャー」などの基本工具は、ホームセンターで数百円〜千円程度出して、しっかりとしたメーカーのものを買うことをおすすめします。道具の精度が良いと、ネジ穴を潰してしまったり、寸法を間違えたりする失敗を大きく減らすことができます。
自分のお気に入りの工具を少しずつ揃えていくと、家の中の不具合を直すのが「面倒な作業」から「楽しい趣味の時間」へと変わっていくはずです。安全第一で、少しずつDIYの世界を楽しんでみてください。