今回は、TVer(ティーバー)について、独自の分析・視点でまとめてみました。
TVer(ティーバー)の基本概要と特徴
TVer(ティーバー)は、在京民放キー局5社と在阪民放5社、主要広告代理店4社が共同出資する株式会社TVerが運営するOTTサービスです。2015年10月に見逃し配信サービスとしてスタートし、現在では約800番組をカバーする民放公式のテレビ配信プラットフォームとなっています。
最大の特徴は完全無料で利用できる点です。視聴に必要なのはインターネット環境のみで、会員登録も必須ではありません。広告付き配信モデルを採用しており、視聴者はテレビ放送と同様にCMを見るだけで番組を楽しめます。
配信コンテンツと利用可能デバイス
配信コンテンツは、ドラマやバラエティを中心に、アニメ、スポーツ、ニュース、ドキュメンタリーなど多岐にわたります。見逃し配信は基本的に放送終了後から次回放送まで(約1週間程度)利用可能となっています。
対応デバイスは非常に幅広く、パソコン(Windows/Mac対応ブラウザ)、スマートフォン(iOS/Android専用アプリ)、タブレット、そしてテレビアプリ(Fire TVなど)に対応しています。複数デバイス間での視聴状況同期にも対応しており、外出先でも自宅でも快適に番組を楽しめます。
リアルタイム配信とアカウント機能
2022年4月の大幅リニューアルにより、地上波放送の同時配信(リアルタイム配信)が開始されました。夜帯を中心に民放各局の番組をリアルタイムで視聴可能となり、さらに「追っかけ再生」機能により、放送途中からでも最初から見直すことができます。
無料のアカウント登録により、「お気に入り」機能や「あとでみる」機能が利用可能となります。お気に入りタレントや番組を登録しておけば、新しい配信状況を把握しやすくなります。また、複数デバイス間での情報共有も可能になり、より便利な利用環境が整います。
TVerの利用価値と注意点
TVerの最大の価値は、地域格差の解消にあると考えられます。特に放送局が少ない地域や、複数系列のクロスネット局が存在する地域では、本来視聴できない番組にアクセスできる貴重な存在となっています。実際、宮崎県や福井県、鳥取県などで高い利用率を記録しています。
注意点としては、配信番組が必ずしもすべての地上波番組をカバーしているわけではないことです。また、配信期間が限定的(1週間程度)なため、見逃すと再度視聴できなくなる可能性があります。さらに、広告収入モデルを採用しているため、番組視聴中にCMが表示されます。
まとめ
TVerは、テレビの視聴スタイルを大きく変える民放公式のサービスです。完全無料での利用が可能で、デバイスを選ばず、見逃し配信からリアルタイム配信まで幅広くカバーしている点は、現代のマルチデバイス環境に適した配信サービスです。特に地方在住者や、忙しくて番組をリアルタイムで視聴できない視聴者にとって、利便性の高いサービスと言えます。