今回は、大切な家族の一員である犬や猫の健康を守るための、年齢(ライフステージ)に合わせたペットフードの選び方について紹介します。
ペットの食事は「年齢」で変えるのが基本
犬や猫は、人間よりもはるかに速いスピードで歳をとっていきます。私たちが子供の頃と大人になってからでは食べる量や好む食べ物が変わるように、ペットたちも成長の段階(ライフステージ)によって、体が必要とする栄養素やエネルギーの量が大きく変化します。
お店に行くと、「子犬用(パピー)」「成犬用(アダルト)」「シニア用」といったように、年齢別に細かく分けられたペットフードが並んでいます。これらは単なるパッケージの違いではなく、それぞれの年齢で起こりやすい体の変化や病気を予防するために、成分が細かく調整されているものです。
愛犬・愛猫にいつまでも元気で長生きしてもらうためには、今の年齢と体の状態に一番合ったフードを選んであげることが、飼い主の最も大切な役割の一つと言えます。
成長期(子犬・子猫:約1歳まで)の選び方
生まれてから1歳くらいまでの時期は、骨や筋肉、内臓など、丈夫な体を作るための大切な「成長期」です。
- 高カロリー・高タンパク:小さな体で大きく成長するため、成犬・成猫よりもたくさんのエネルギーと、体を作る材料になるタンパク質を必要とします。
- 消化の良さ:胃腸の働きがまだ未熟なため、消化吸収が良いように作られています。
この時期に成犬用のフードを与えてしまうと、成長に必要な栄養が不足してしまい、体がしっかり作られない原因になることがあります。
維持期(成犬・成猫:1歳〜7歳頃まで)の選び方
1歳を過ぎて体の成長が止まると、今度はその健康な状態を「維持」するための食事に切り替えるタイミングになります。
肥満に注意する時期
子犬・子猫用の高カロリーなフードをいつまでも与え続けていると、消費しきれないエネルギーが脂肪として蓄積され、あっという間に「肥満」になってしまいます。
- カロリーコントロール:成長期よりもカロリーが控えめに作られており、体重管理がしやすくなっています。
- 避妊・去勢手術後のケア:手術をした後はホルモンバランスが変わり、太りやすくなる傾向があります。そのため、さらにカロリーを抑えた「避妊・去勢後用」のフードを選ぶのもおすすめです。
また、この時期は運動量や生活環境(室内飼いか外飼いか)によっても必要なカロリーが変わるため、体重の増減をこまめにチェックしながらフードの量(給与量)を調整してあげることが大切です。
高齢期(シニア:7歳頃〜)の選び方
人間でいうと中高年を迎える7歳頃からは、見た目は元気でも、目に見えない内臓の働きや代謝が少しずつ落ちてくる時期(シニア期)に入ります。
この時期からは、病気の予防と、衰えてくる体の機能を優しくサポートするフード選びが重要になってきます。
シニア期の体調変化に寄り添う
- 低カロリーで胃腸に優しい:運動量が減り、消化する力も落ちてくるため、脂質を抑えて胃腸に負担をかけない作りになっています。
- 関節や腎臓のサポート:シニアになると弱りやすい関節の軟骨成分(グルコサミンなど)が配合されていたり、腎臓に負担をかけるリンやナトリウムの量が調整されたりしています。
- 食べやすさの工夫:歯が弱ってきたり、噛む力が落ちてきたりした子には、粒(キブル)が小さくて砕けやすいものや、お湯でふやかしやすいもの、あるいはウェットフード(缶詰やパウチ)を混ぜてあげるなどの工夫が必要です。
まとめ
ペットフードを選ぶ時は、パッケージに書かれている「対象年齢」を一つの目安にしながら、目の前にいる愛犬・愛猫の「今の状態」をよく観察してあげることが大切です。
同じ年齢でも、活発に走り回る子もいれば、のんびり寝てばかりいる子もいます。うんちの状態が良く(硬すぎず柔らかすぎず)、毛並みにツヤがあり、適正な体重を維持できているかどうかが、そのフードが「その子に合っているか」の最大のバロメーターになります。
フードの切り替えは、急に変えると胃腸がびっくりしてお腹を壊してしまうことがあるため、1週間から10日ほどかけて、今のフードに新しいフードを少しずつ混ぜながら、ゆっくりと慣れさせていってあげてください。毎日の食事が、大切な家族の健康な明日を作っていきます。